研究費削減でお悩みの方へ

いつもの山田です。

「研究費削減でお悩みの方へ」?って一体何を言い出すんですか?って言われそうですが。

そんな読者どこにいますか―多分、どこかにおられると思います。

防衛省の研究助成費制度が本格的に始動しています。

武器輸出三原則はすでに撤廃され、海外との武器の共同開発も始まっているのです。

防衛省の研究助成費

安全保障技術研究推進制度は2015年からスタートしました。

つまり、国の安全保障に役立つ大学や研究機関に助成金を出す、という制度です。

2015年の予算は6億円でした。

けれども、今年2017年の予算は110億円になりました。

18倍の拡大です。

この予算枠に対して44件の公募があり、4倍強の競争率で10件が採用されています。

3年間で、1000~3000万の直接経費が支給されると共に、その30%の間接経費もプラスαで支給されます。

研究成果は公開されると共に、民間活用も可能で、研究者は特許を所得することができることになっています。

研究者として、大変優遇された措置といえるでしょう。

言うまでもないことですが、国の財源には限りがあります。

どこかが優遇されれば、必ず、どこからか削り取られなければなりません。

大学・研究教育機関で言えば、真っ先に削減されてきたのが、文系です。

教育、思想・哲学(もちろん宗教も含み)は、冷遇されてきました。

2015年6月には、文科省から、「教員養成系や人文社会科学系の学部・大学院の廃止や転換に取り組むことを求める」という通達が出ています。

2004年に法人化された国立大学は、自律採算を求められるわけですが、実際に学生が納める入学金と授業料だけでは、大学の経営は到底成り立たないのが現実です。

国からの補助金を獲得しなければ大学は存続しない―

つまり、国からの補助金の獲得は、大学と研究者にとって死活問題のはずです。

分かれる大学の対応

大学は戦後、軍事研究と一線を画してきた経緯があります。

以前も書きましたが、国立国会図書館に掲げられた、「真理はわれらを自由にする」という言葉も、

何ものにも束縛されない学問の自由を標榜してきた研究者の姿勢をよく表わしているでしょう。

大学の中には軍事利用を目的とした研究費への応募に異論を唱える人も少なくありません。

一方で、「防衛技術研究=戦争」とするのは稚拙で、学術界のアレルギーだ、と言う人たちもいます。

法政大学の田中優子 総長は、

「戦争を目的とした武器等の研究開発は本学が使命とする持続可能な地球社会の構築の対極」にあるとして、研究助成費の公募には参加しないとしました。

長い議論があったようです。

どうぞ、悩んで下さい。学者として十分に議論をして頂きたいです。

悩んだ先には必ず新しい扉が開かれるはずです。

いちばんいけないのは、考えるのを止めてしまうことです。

 

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